

解体工事に従事するにあたり、床下から古井戸が見つかることが多々あります。
井戸の撤去も基本的には、そのまま同じ解体工事業者に任せるのが一般的です。
井戸が見つかると、地中障害と同じ扱いになり、解体するまで見えなかったものではありますが、別途追加費用が発生することがあります。
井戸の大きさ、深さ、お祓いの仕方にもよるので金額は様々ですが
大まかな流れを知っておいた方がいいでしょう。
まずお祓いから始めます。
一番簡易的なものではありますが、塩と酒で清めます。中を清める場合と外を清める場合があります。
次に埋戻しです。
井戸の穴を土や砂などを入れて塞ぎます。この時に大切なことは、できるだけ井戸がある場所の地層に合わせて、土砂を埋めていくことです。次のような点に注意して埋戻しを行います。
① 地下水の流れを邪魔しないため、井戸の底部分は砂利や砕石で埋め戻す。
② 井戸の上部は、雨水や汚水などが入らないように土状のものを使って埋める。
そして息抜きパイプの設置です。
息抜きパイプには二つの意味があります。
・そこに宿っている神様や霊が井戸の外に出られるようにするため。
・井戸に溜まった水やガスなどを排出するため。
長期間使用していない井戸には、底に木の葉や土砂、水・ガスがたまっていることがあります、後に地盤に悪影響をもたらす可能性があります。そのため、堆積しているゴミを除去した後、井戸の口から底にかけてパイプを通して、底にたまっているものを排出します。
そして最後に整地です。
井戸の埋め戻しが完了したら、整地し掃除を行って終了です。息抜きパイプは刺さったままにしておきます。井戸があった位置がわかるようにしておくための印になります。その後に建物を建てる際に、撤去することになります。もし井戸の埋め戻しのみの場合は、解体業者にパイプを抜く時期を確認し、適切な時期に抜いてもらうように予定しておきましょう。
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