サポーターコラム

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固定資産税課税明細書の見方について

空き家を所有されている方の元には、毎年、市町村から「固定資産税・都市計画税課税明細書」というものが、送られてくると思います。

今回は、その「固定資産税・都市計画税課税明細書」から、ご所有不動産の価値を概ね把握する方法とその際の注意点について簡単に説明したいと思います。

「固定資産税・都市計画税課税明細書」には土地と建物別に評価額が記載されておりますが、まず、土地の評価額につきましては、不動産鑑定士が評価を行ったその地域における標準的な画地の評価額を基に、市町村が補正表等に基づき判定した対象地の価額が記載されているものと思われます。

但し、当該対象地の価額は、市場における実勢価額ではなく、概ね、市場価額の70%程度の水準となっています。したがいまして、課税明細書の評価額は、実際の売買価額水準とは異なるということと、必ずしも、専門家が詳しく調査している評価額ではないことから、重要な個別性等が適切に反映されていない可能性もあることに注意が必要です。

次に、建物の評価額につきましては、新築時点の価額を起点に、用途や構造等に応じた減価率表に基づいて、経年減価を行った価額が記載されているものと思われます。

但し、建物の固定資産税評価額につきましては、一定時点から減価が行われなくなり、例えば、新築時の価額の20%相当額以下にはならないといった場合が多いです。したがいまして、ある程度の築年数の建物については、必ずしも、固定資産税評価額が実態を反映しているとは言えないことに注意が必要です。

「空き家どうする?サポーター」のご紹介
若杉不動産鑑定
若杉和宏(わかすぎ かずひろ)
専門分野
不動産鑑定不動産コンサルタント
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