サポーターコラム
Supporter column
今回は、空き家とその隣接地との関係について、簡単にですが、考えてみたいと思います。
まず、建物の敷地は、一般的に、建築基準法上の道路に2m以上接していなければなりません(接道義務)。
仮に、現在の空き家の敷地が、この接道義務を満たしていない場合には、後の所有者は、この敷地に新たに建物を建築することができないため、通常の画地に比べてかなり評価額が低くなり、買い手がなかなか現れない可能性も高くなります。
しかしながら、もし、隣接地と一体化、ないしは、隣接地の一部を取得することが可能であり、接道義務を解消することが出来る場合には、敷地の価値は一気に上昇するため、かなりの高値で隣接地の一部を取得したとしても十分に割に合う可能性があります。
また、この場合、空き家の所有者、隣接地の所有者ともにウィンウィンの結果となる場合が多いです。
したがって、街路条件等の劣る空き家の処分、再利用を考えるに際しては、隣接地の状態も考慮することをお勧め致します。
例えば、隣接地も空き家であったり、また、更地で未利用であるような場合には、交渉の余地が高いものと判断されます。
これは、敷地が接道義務を満たしていないなどの決定的な場合のみならず、接道義務を満たしてはいるが、間口が狭小である、形状が悪いなどの場合にも応用できますので、視野を広げて隣接地との関係を考えることは重要であると思います。