サポーターコラム
Supporter column
以前のコラムで、空き家の敷地価格がどの程度であるか、概ねの価格水準を把握する方法をご紹介致しました。
その中で、標準的な画地条件の土地については、その前面道路に付されている路線価によって、概ねの実勢価格を把握することができる旨をお伝えさせて頂きました。
但し、この路線価は、全ての地域で公表されているわけではなく、主に市街化区域内の道路のみに付されているものです。
都市計画では、地域を市街化区域と市街化調整区域に区分し、市街化区域では、市街化を促進させるとともに、市街化調整区域では、市街化を抑制しようとしています。
したがって、空き家が市街化調整区域内にある場合には、残念ながら、路線価を利用して概ねの価値を把握することが困難となります。
また、市街化調整区域は、前述の通り、市街化を抑制すべき地域ですので、例えば、近親者等が、現況同様の戸建住宅を再建築することの許可は得られても、第三者がその敷地を取得して、自由に利用することは制限される場合が多いため、客観的な相場というものが非常に形成されにくくなっています。
一方、不動産鑑定士は、市街化調整区域内におきましても、長年にわたる豊富な取引情報等を有しておりますので、できるだけ客観的な価値をお知りになりたいような場合には、専門家にご相談頂くのが一番確実ではないかと思います。