管理している駐車場の契約者様から相談の電話を受けました。どうやら駐車区画の隣家から枝葉が越境してきており、車の乗り降りの際に非常に邪魔である、また落ち葉が多くて車が汚れる、と。

隣家の植栽越境問題は雑学でも有名な話で、法律に詳しくない方でもご存じの方は多いと思いますが、今回のこの問題、やはり勝手に越境されている側が枝葉を切ってしまってはいけません。民法では「その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。」とあります。お隣さんに、越境の枝葉を切らせることが出来るのですね。

今度は、もしも木の根が越境していたら。これは民法で「その根を切り取ることができる。」つまり勝手に切り取っても問題ないのです。ただし、勝手に切ってしまったことにより、木が枯れてしまったりすれば違う問題に進展してややこしいのですが。

先述しましたように、このエピソードが有名なのは、隣の柿の木が越境してきて、こちらの庭に落ちた柿を勝手に食べちゃうのはダメですが、竹の根が侵入してきて生えてきたタケノコは採って食べても大丈夫。数年前の宅建試験で出題されてました。

雑学が長くなりましたが、本件でホントにお伝えしたかったのは、その問題の隣家が空き家でして、その所有者を探し出すのが大変でした、また、それが相続物件で複数の相続人への接触がこれまた大変でした。というお話。これからこの様な相談は増えるかも知れません。空き家はしっかりと管理しましょう。