サポーターコラム
Supporter column
空家となってしまった建物は、多くの場合、築後、かなりの期間が経過していることと思います。
このような場合、空家解体後の敷地に、当然に、建物を再建築することが出来ると考えることには、注意が必要です。
というのは、空家の建築当時は、行政基準が曖昧な場合も多く、当時の特定の担当者の裁量によって許可が下りたようなケースも多く見受けられるからです。その後、基準が改正され、現行基準には適合しない場合が、時折見受けられます。
また、自然条件などの変化により、道路条件が劣悪化し、現行の建築基準法上の適合条件に抵触する可能性もあります。
仮に、再建築不可能な土地となってしまった場合には、無道路地となり、市場価値は著しく減価されます。減価の幅については、個別性が強く、一概には言えませんが、半値以下となるケースも多いでしょう。
したがって、解体後の敷地の適正な価格を把握する上で、再建築可能か否かの判断については、やはり、不動産鑑定士をはじめとした不動産に精通した専門家による調査が必要となりますので、疑問が残るような空家については、あらかじめ専門家に相談されることをお勧めします。